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「こいつ、すごくつまらない」「眉毛でテレビに出てる」“眉毛だけが有名だった”井上咲楽(24)が、ブレイク前に抱えていたコンプレックス

井上咲楽さんインタビュー #2

7時間前

genre : エンタメ, 芸能

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成功体験を積み重ねることができず…

――そういう状態だと、収録に行く際、気持ちが乗らないこともあったのでは?

井上 もどかしい状態が続いていたのですが、仕事に行くのはすごく楽しかったです。バラエティの収録に行くと、たまにうまく話せることもあるので、そういう時は楽しいんですよ。だから次も絶対にうまくいくと思って別の番組に出ると、ぜんぜんうまくいかなかったり……。成功体験を積み重ねることができないので、なかなか自信を持つことができませんでした。

 このコンディションの違いはなんだろう、前の収録ではいいタイミングで言葉が出てきたのに、今日はなぜ出てこないんだろう、と悩んでしまって。それは今もあるんですけど、当時はなぜそうなるのか、自分でもよく分からなくて……。

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出演番組を見直しても次に活かせなかった

――バラエティタレントの方は、出演番組を見直して、次に活かすとよく聞きます。井上さんも番組を見直したりしていたのですか。

井上 私も見直していて、とくにバラエティ番組内での発言のタイミングや内容、自分の気持ちがどう乗っていくのか、というのを見ていました。

 私は最初のオープニングでうまく話せて、最後までうまく行く時もあれば、途中からダメになる時もあって。

 オープニングでスベってしまうと、それで頭の中がいっぱいになって、さらに変なことを言って終わってしまう。自分の中に成功の法則みたいなものがないので、番組を見直しても次に活かすのがなかなか難しかったですし、毎回、自分の気持ちをうまく乗せていくことができなくてすごく悩みました。

 

――バラエティ番組で、ほかの出演者を参考にすることもありましたか。

井上 しゃべるのがうまい人や、バラエティでの立ち回りがうまい人を見て研究していましたね。「あの人ができることを自分もやらないといけない」と思っていましたし、絶対に私もできるという気持ちを持っていました。

 ただ、そういうあっぷあっぷの状態を芸人さんに見抜かれて、「もっと肩の力を抜いた方がいいよ」と言われたこともありました。でも、収録中は余裕がなくて。このチャンスを逃したらダメだ、これに私は賭けている、みたいな追い詰められた気持ちで収録に臨んでいたので、空回りばかりでなかなかうまくいかなかったです。