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性加害を含めた、多くの性的なシーンが

 性加害を含めた、多くの性的なシーンがあるために、映画倫理機構(映倫)の審査によって「R15+」(15歳未満は鑑賞制限)の区分を受けている。

 公開初日、映画のウェブサイトには製作委員会名義で、ある文章が掲載された。

奈緒(事務所HPより)

奈緒が誰よりも先に謝罪

「ICを入れない」選択に至った経緯や現場での判断についての説明が綴られ、〈様々なご意見、ご批判をいただいたことを受け、これまでの私共の認識が誤っていた事を、ここにご報告申し上げると共に、製作陣一同、配慮が十分ではなかった事に対し、深く反省をいたしております。本作を楽しみにお待ち頂いているお客様、原作の鳥飼茜先生、出演者・スタッフの皆様に不快な思いをさせてしまったことを、心よりお詫び申し上げます〉という謝罪で締めくくられている。

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「公開初日の舞台挨拶ではまずプロデューサーが登壇し、ウェブサイトと同様の説明と謝罪を行いました。続いて監督をはじめ主要キャストたちが並びましたが、日頃の邦画の舞台挨拶とはまったく違う雰囲気でした。三木監督の謝罪に続いて、奈緒が気丈に、『私は大丈夫です。それだけはお伝えしようと思っていました』と話していました。

 風間俊介は、『この映画を観に行こうかと迷っている方もいらっしゃると思う。そしてそれは今じゃないかもしれないと思っている方がいらっしゃるとしたら、その言葉に従っていただきたいと個人的には思っております』という異例の挨拶をしました」(芸能デスク)

風間俊介(オフィシャルHPより)

 そしてこの舞台挨拶で明らかになったのが、奈緒から原作者への直接の謝罪だった。前日の“炎上”にいてもたってもいられなくなった奈緒は、個人的に連絡をとり面会。製作陣の誰よりも先に謝罪をしたのだという。

「取材していたマスコミは一様にびっくりしていました。映画・芸能の世界で、主演俳優が騒動について一番に謝罪をするなんて、滅多にないことです。でも、実は奈緒さんというのはそういう人。真面目で思慮深く、行動力もある。共演者もスタッフも、彼女の悪口を言う人には会ったことがない」(同前)

 福岡出身の奈緒。赤ん坊の頃に父を亡くし母子家庭で育った。早く働きたいと高校生のときにスカウトされたプロダクションに所属して芸能活動を始めたが、芽が出るまで時間のかかった苦労人でもある。