NHK総合で毎週土曜日に放送中のアニメ『烏は主を選ばない』。第13話「烏に単は似合わない」で「皇太子・若宮の后候補」として登場していたヒロイン・あせびの意外な一面が明らかになり、X(旧Twitter)は「あせびちゃん怖すぎる」「天然サイコパスだった」と騒然となった。

© 阿部智里/文藝春秋/NHK・NEP・ぴえろ

あせびに特別な思いを抱いた内親王

 本作は八咫烏の一族が住まう異世界・山内を舞台にした和風ファンタジー。アニメ『烏は主を選ばない』第1話から13話は、未来の山内を統べる皇太子・若宮の后選びがメインストーリーの一つになっていた。4家の有力貴族の中から、それぞれ姫が一人ずつ選ばれ、宮廷の「桜花宮」へ登殿。若宮の后となるべく切磋琢磨する。

 登殿の儀の行く末を間近で見ていたのが、若宮の実妹・藤波だった。小さい頃から縁の深かった東家二の姫・あせびを「おねえさま」と呼び、慕っている。

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 一方、后を選ぶ立場である若宮が一向に桜花宮へと姿を現さず、4人の姫たちの間には暗雲が立ち込める。さらに、彼女たちを襲う不審な出来事の数々。若宮が書いた文が何故か届かない。男子禁制の桜花宮へ侵入者が現れる。あせびに仕えていた女房の怪死……。

 若宮が姿を現し、犯人と“黒幕”を明らかにするとき、私たちはある問いを突き付けられる。

 一体、悪いのは誰だ?

 あせびを大切に思うあまり、登殿の儀を経て、取り返しのつかない傷を負うことになった藤波。彼女の人生は一変し、内親王でありながら、きらびやかな桜花宮から身を引くことになる……。

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 彼女はその後、どんな思いで暮らしていたのか。「取り返しのつかない」ことに向き合うことはできたのか。原作者・阿部智里さんの最新短篇「かりんみず」では、登殿の儀以降の彼女の姿が描かれる。大切な人を失い復讐を誓う庭師の男、「ある事件について知っている」という美しい女性とその夫も登場し……。

 TVアニメ『烏は主を選ばない』は第14話「禁断の薬」から新章『黄金の烏』編へと突入。豪華絢爛な中央から離れ、山内のある“ほころび”が見え隠れする地方へと物語は広がっていく。八咫烏の世界から、まだまだ目が離せない!

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【放送情報】NHK総合 毎週土曜23:45
【配信情報】VOD | アニメ「烏は主を選ばない」公式