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 そこで、たどり着いた結論が、名前を伏せて純粋にライターとして参加すればいいんじゃないか! と。

 もともと、自分の名前を出したくて企画したわけじゃありません。

 純粋に、東京中の美味しいうどん屋さんを応援しようという企画です。

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 そしてもっと純粋に、自分が食べ歩きたくて出した企画です(笑)。

 だったら、名前を出さずにただのライターになればいいんだ! というわけです。

取材時に何度もお店で驚かれる!

 お店の方にも事前に「ホフディランの小宮山雄飛が」と伝えるわけじゃないので、僕が行っても気づかない店主さんもいれば、中には「え!?」と混乱される店主さんもいました(笑)。

「なんでホフディランさんが来たんですか!?」

「CD持ってますよ!」

 などと声をかけてもらえることもあり、なんだか不思議な空気でそれはそれで可笑しかったです。

身元がバレても取材はしっかり

 ホフディランだと身バレする場合があっても、あくまでこの日は純粋なライターですから(笑)、取材はしっかりしました。

「粉はどこ産ですか?」

「加水率はどのくらいですか?」

「出汁はなにでとってますか?」

「ご主人はこちらを始める前はなにをされていたんですか?」

 いつもは取材される側ですが、この連載では完全に質問する側です。

 素材や作り方のことはもちろん、ご主人の料理人歴や、普通じゃ聞けないそれぞれのお店の裏事情や経営の苦労話まで、さまざまなことを取材という形で伺いました。

 テレビや雑誌で、あくまでタレント側としてお店を訪れる時って、出てくる料理を食べて「美味しいですねー!」とかって感想は言いますけど、ご主人とそんなに詳しい話はできないですし、まして裏話みたいなのは聞けないですからね。

 そういう意味では、この取材で店主さんと直接話したり、内側のこともしっかり聞いたりできたことは、食の世界の知識を得る上でとても役に立ったと思います。

最後まで名前は明かさず…

 そういった取材を元に記事を書きますが、執筆・原稿制作もすべて僕自身がやっていました。

 この企画に限らずですが、僕は自分の連載はしっかり自分で構成して、自分で書きたい人なんで。

 そしてできあがった文章に、ライター名をつけることもなく、純粋なうどん屋さんの紹介記事としてページを公開する。

 そうやって、僕自身はまったく表に出ないまま13年間連載をやってきました(笑)。

 そういう意味では、ホフディランだからとか、小宮山雄飛だからとかって要素なしに、13年間人気コンテンツとして読まれてきたのは純粋に嬉しいですね。

 ライター冥利につきます(笑)。