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「5000万円でヌードにならないか?」さらに実家も全焼し親を刺すことを決意した…アームレスリング界最強の山田よう子(48)の“ドン底だった青春時代”

山田よう子インタビュー#2

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「5000万円でヌードにならないか?」

――芸能活動の方はどうでしたか。

山田 芸能事務所からのスカウトは降るようにありました。それこそ1m歩くごとに。それで、渋谷でスカウトされた事務所に入って、青木真穂という名前でクイズ番組に出たり、写真集を出したり、結構仕事をもらっていました。水着グラビアやビデオが多く、5000万円でヌードの話まで来たんですが、芸能界では私が何をするにしても、南田が出てきますから。

本人提供

――南田さんの「人間プロダクション」に入ろうとは思わなかったんですか。

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山田 洋子おばちゃんに「ろくな仕事をもらってないし、もうこっちに来なさい」と言われていたんですけど、私が嫌だったんです。「私は今の事務所の人を信じてる」って言ったんですけど、ギャラをピンハネされていることが後からわかったし、結局は裏切られました。信じていたからずっとやって来たんですが――ここが人生における一番のミスっちゃミスかもしれない。この時にちゃんと洋子おばちゃんの言うことを聞いていたら良かったけど、ガッチガチに拘束されることにはなったと思います。

――グラビアアイドルをやってみてどうでしたか。

山田 面白くなかったですね。“可愛い”より“強い”と言われた方がいいですもんね。

16歳の時の彼氏は束縛がすごく、DVも受けていた

――他にも、判断を誤ったと思うことはありますか。

山田 すごい有名な女優さんのいる事務所にも銀座でスカウトされてるんですよ。今思えば、本当に私の選択って――ツイてる面もあるんですが、ミスがいっぱいありますね。すごい道が目の前にあるのに、わざわざ違う方に行っちゃう……。

©佐藤亘/文藝春秋

――誰かが相談に乗ってくれたら。

山田 16歳の時の彼氏は束縛がすごくて、DVも受けていたんです。ある時、テレビでボクシングを観ていたら、彼が試合を観ずに私をずっと見ていることに気づき、怖くなって、急に息ができなくなったんです。心臓もバクバクして。病院に行ったら、パニック障害だと診断を受けました。

――何とか高校を卒業して、その後は?

山田 「人間プロダクション」でマネージャーをしていた方が立ち上げた事務所に所属して、別の芸名でドラマ『闇のパープル・アイ』に出演するなど、女優活動を始めました。でも、洋子おばちゃんが、「何でよう子にこんな脇役をやらせるんだ、こんなの仕事じゃない」と怒って、結局は「人間プロダクション」に移籍することに。洋子おばちゃんと一緒にドラマ『砂の城』に出演しましたが、楽屋で嫌がらせを受けましたね。

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