文春オンライン
「いまは『とにかく何でもやってみよう!』の精神で臨んでいます」3大会連続メダリスト・石川佳純が引退後考えていること

「いまは『とにかく何でもやってみよう!』の精神で臨んでいます」3大会連続メダリスト・石川佳純が引退後考えていること

4時間前
note

五輪3大会連続のメダルを獲得した元卓球選手の石川佳純さん。パリ五輪ではフジテレビのスペシャルキャスターを務めている。その石川さんが引退後、「大切にしている10のこと」について語った文藝春秋のロングインタビューを紹介します。

◆◆◆

自分で決める…大切にしていること「9」

 選手のときも、現在も、人生においては色々なことを決める瞬間がたくさんあります。そこでどんな選択をするにしろ、人の意見に左右されずに必ず「自分で決める」。「こうしたい」という気持ちを大事にして、流されずに、自分で決めたことに信念を持つことを意識しています。

 引退もそうです。現役時代に不調に陥ると、「もう年齢も上になってきたんだし、引退したほうがいいのでは?」といった厳しい意見が耳に入ることがたまにありました。でも、それはまったく気にならなかった。人の意見がどうであれ、私がやりたいところまでやらせてもらうし、やり切ったと思えるところまでやる。そう自分で決めて競技を続けていました。そして「やり切った」と思ったからこそ、引退も決意したんです。

ADVERTISEMENT

現役時代の石川佳純さん ©JMPA

 現役引退を発表すると、ファンの方々や周りの人から「まだ続けて欲しい」という声もいただきました。すごく嬉しかったですし、そう思ってもらえるぐらい頑張って良かったな、と。でも、これからもずっと100パーセントの力を出し切れるかどうかというと、正直難しい。いま辞めることがベストだなと思い、自分で決めたことなので、後悔はありません。

 ありがたいことに、現在はスポーツ関係だけでなく、様々なジャンルの仕事のオファーをいただきます。ファッション誌に出させてもらったり、ベストフォーマリスト賞をいただいたり。今まで経験したことのない仕事に挑戦させてもらう機会が増えたので、「とにかく何でもやってみよう!」の精神で臨んでいます。現役のときは「これをやる」と決める際のこだわりがすごく強かったのですが、いまは新しい人生というか、卓球選手ではない人生が始まったばかりなので、あまり考えすぎずに、でも自分で「やりたい」と決めたことにどんどんチャレンジさせてもらおうと思っています。選手時代と現在、ちょっと種類は変わったけれど、自分が選んで決めていくことに変わりはありません。

関連記事