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いまは競技者目線ではなく、観客として楽しめています

 ただ、仕事を選んでいくなかで、卓球の楽しさを伝える活動をしたいという思いはずっとあります。卓球選手として自分がやってきたことや、アスリートとして競技を続けてきたことに対しては、すごくこだわりがあるので。プロの選手としてちゃんと見て欲しい、試合をちゃんと見て欲しい、選手として取り組んだことを評価して欲しい。色んな仕事に挑戦している最中ですが、まず卓球愛が根底にあり、そのうえでどんなことにチャレンジしていくかを決めている感じです。

文藝春秋のインタビューに応じた石川佳純さん ©文藝春秋

 今年9月には日本オリンピック委員会(JOC)の本部役員に任命していただき、中国の杭州で行われたアジア競技大会を見に行きました。選手じゃない立場で見る競技大会はすごく新鮮で、改めて「あぁ、スポーツって楽しいな」って。今までは卓球はもちろん、他のスポーツも「競技者目線」で見てしまい、苦しい場面を見ると「あ〜、これすごく苦しいだろうな」と感情移入して、こちらも苦しくなっていました。心の底からスポーツ観戦をエンジョイすることができなかったんです。いまは競技者目線ではなく、観客として純粋に楽しめています。これも新しい発見でした。今年はバスケ、バレー、ラグビーのワールドカップがありましたが、どれも楽しく応援することができました(笑)。でも、なんだかんだいって応援していたチームが負けたら、やっぱりすごく悔しいですけどね。

本記事の全文は「文藝春秋 電子版」に掲載されています(「バーンと落ち込んでパッと切り替える 私が大切にしている10のこと」)。

 

記事本文(7000字)では、石川佳純さんが「どんな時も音楽を聴く」「本から『いい言葉』を取り入れる」「自筆の手紙で気持ちを伝える」など、ほかの「大切にしていること」について語っています。