「週刊文春」の取材で明らかになった、兵庫県の斎藤元彦知事の関連政治団体が900万円にのぼる事務所費を計上していた問題。高額な事務所費の内訳とはどのようなものなのか、斎藤知事には丁寧な説明が求められる。

斎藤知事

 西播磨県民局長のX氏が斎藤知事のパワハラなどの7項目にわたる疑惑を告発し、その後死亡した一連の問題について取材を続けている「週刊文春」のK記者が解説する。

「斎藤知事の関連政治団体として『さいとう元彦後援会』と『ひょうごを前に進める会』という2つの団体があるのですが、政治資金収支報告書によると、知事に当選した2021年に両団体の経常経費の項目について、それぞれ約490万円と約410万円、合計約900万円が事務所費として計上されているのです。

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 当時はどちらの団体も代表者は知事のお父さんで、『主たる事務所』の所在地というのも、当時はともにお父さんの家、つまり斎藤知事の実家だったんです。そうすると、900万円もの事務所費というのは、ちょっと高すぎないか」

 果たして本当に900万円の経費がかかっていたのか――。斎藤知事の代理人に尋ねると、返ってきたのは“釈然としない回答”だった。

「一回目の答えとして、これは実家ではない他の事務所の事務所費ですという旨を答えてきました。それで、だったらその事務所費の内訳を教えてくださいと、もう一回質問をしたところ、家賃や電話代や備品レンタル代ですと回答がありました。ですが、それぞれの項目を足し算しても、数百万円くらいにはなっても、900万円には遠く及ばない」(前出のK記者)

 斎藤知事の事務所費に関する疑惑のほか、斎藤氏の実家から2022年に移転した現在の事務所の“ポスターすら貼られていない衝撃の実態”、斎藤知事を支える人脈、「阪神・オリックス優勝パレード」担当課長が死亡した事実が3か月以上隠匿されてきた背景などを担当記者が解説した動画の完全版は「週刊文春電子版」で見ることができる。

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