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ついにファミリー向け釣り場の“ぬし”を確保!

 2024年4月。前年と同様にかぶせ釣りスタイルでモンスターを狙う。今年は竿の長さもあって足元から5mほど離した距離にエサを投入するかっこうだ。竿が長いので手前に走られても、ラインが切断されるまで少しは耐えることができるだろう。牡蠣を撒いて仕掛けを投入。この作業を繰り返してその時を待つ。

 しかし、そうは問屋が卸さない。お昼を過ぎてもアタリはアカメフグばかり。気が付けば10匹も釣り上げていた……。

フグを捌く免許があればこれはこれで満足できる釣果!

 なんとなく駄目そうな雰囲気が漂うまま時間が過ぎていく。が、やはり大物は突然現れた。フグのようなコツコツした反応から始まり、急にエサを咥えて横に走り出したのだ。

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 アワセを入れ引き寄せようとするも、得体のしれない大物は全く浮き上がるそぶりを見せず、左側へ猛進する。しかし、今回は手前でなく岸と平行に泳いでいるため長尺竿作戦は現状成功している。

 ここからどう動きを見せるのか……。魚の体力を弱らせるため、こちらも抵抗しながら走る方へついていく。すると急に向きを変え、内側に泳ぎだした! 竿が折れる覚悟で止めようとするものの、ブルドーザーと引き合っているのかと思うほど魚の勢いが止まらない。しかし頭が岸壁のトンネルに入ったかと思うところで何とか動きが弱まった。強引に引き寄せると信じられないほど大きな魚体が浮き上がってきた。

写真下部に見えるのがコブダイ。タモに入るか心配になる大きさだ

 間違いなくコブダイだ。しかも地元の釣り師が話していたモンスターサイズである。

 近くで釣りをしていた方がタモ入れをサポートしてくれた。網には入ったものの重すぎて柄が破損する恐れを感じつつ、なんとか無事釣り上げることに成功!

82cm推定10㎏のコブダイ

 ついにファミリー釣り場のモンスターを捕獲できた。かつて釣果写真で見た巨大コブダイをようやく抱きかかえることができた。時間をかけたぶん魚体を重く感じる。普段はサビキ釣りや投げ釣りで賑わう釣り場に、人知れずこんな大物が回遊している。そう思うと海の深さに驚嘆するばかり。これこそが釣りロマンなのだろう。

ファミリー釣り場のモンスター

巨大コブダイの目撃情報は続く

 なお、近隣の釣具店情報だと今年は特にコブダイと接触された方が多いのだという。足元のトンネルで切られてしまう方もいれば、すぐ釣り上げられた方もいるそうだ。コブダイは90、100cmまで成長する魚。いつかその“ぬし”も釣り上げてみたい。