8月5日午後5時から、東京女子医科大学(東京・新宿区)で行われていた一連の疑惑に関する、第三者委員会の調査報告書の説明会で、岩本絹子氏が、理事長を退任する方向で理事らが合意したことが明らかになった。
説明会に参加した女子医大関係者によると、
「7日に臨時理事会が開催され、岩本氏に理事長辞職を勧告する予定。理事や監事も全員辞職して、解体的な出直しをはかることになる」
という。
2日に公表された、第三者委員会の調査報告書で、経営手腕や多額の疑惑のカネについて厳しく批判された岩本氏に対して、周囲は辞任を勧めていたが、本人は態度を保留していた。
理事会では、過半数の同意があれば、理事長を解任できるため、岩本氏の理事長退任は不可避となった。
「週刊文春」ではジャーナリストの岩澤倫彦氏が8月1日、多額の不透明なカネや、高度医療に欠かせない集中治療室を崩壊させるなど、乱脈経営が際立っている東京女子医科大学について調査していた第三者委員会が、厳しい評価の報告書をまとめたことを報じた(#20)。
「女子医大の理事会は解散すべき、という第三者委員会の指摘に衝撃を受けました。これは岩本絹子理事長に対する実質的な辞任勧告だと思います」
といった女子医大関係者の声が聞こえてくるなど、東京女子医大を支配してきた女帝の進退に注目が集まっていた。
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