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「どうせ国民は裏金問題を忘れる」照ノ富士の優勝パレードに突如出没した“萩生田光一2728万円”はなぜ「もう大丈夫」と思ったのか

5時間前
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 先日驚いたのは、Xに投稿された次のポストだ。

は???なんで萩生田2728万円が優勝パレードの車に乗ってんの???????(後援会長なのは知ってる)

 大相撲名古屋場所で優勝した横綱・照ノ富士の優勝パレード。その車に自民党の萩生田光一前政調会長が乗っていた。エッセイストで好角家でもある能町みね子氏が「なんで」と投稿していた。

7月28日、大相撲七月場所で優勝パレードをおこなう照ノ富士(右)と萩生田光一氏(中央)

 確かになんで? である。裏金2728万円で批判の渦中にある萩生田氏が「なんで今、パレードに参加したのか」「なんで大丈夫だと思ったのか?」。その厚かましい......いや、英断の謎を知りたくなる。

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 細かく指摘していたのは日刊ゲンダイ。照ノ富士の後援会長という理由なら、今年1月の初場所でも照ノ富士は優勝した。しかし、萩生田氏が当時のパレードに参加した形跡はなかった。

 なので、「初場所の優勝パレードは通常国会の開会直後で、裏金追及が本格化するタイミングでした。きっと表に出られなかったのでしょう」という永田町関係者のコメントを紹介していた(8月1日付)。

 となると、裏金問題はそろそろ下火になってきたので、今回は表に出ても大丈夫、と萩生田氏は判断したのだろうか。

国民は忘れると思っているフシがあった

 実際、裏金議員たちは時が経てば国民は忘れると思っているフシがあった。

 たとえば「政治資金問題で倫理審査を議決された自民の44人、出席意向はゼロ」(読売新聞オンライン5月20日)という事実。

昨年12月、裏金問題の渦中にいた萩生田氏 ©時事通信

 これでは解明が進まない。不祥事が発覚してもろくに説明しないままでやり過ごすのはどうせ国民は忘れると考えていたからだろう。

 なので私は「萩生田光一2728」とか「二階俊博3526」とか裏金の不記載額(万円)を名前の隣につけるべきでは? と提唱してきた。忘れさせないためのアイデアである。

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