かつては1万円の大台を割るだけで激安として話題になっていたワイヤレスイヤホンも、最近は5千円はおろか、安いものだと1000円や2000円あれば入手できる時代になりました。スマホでBluetoothが主流になったことで大量のニーズが発生し、量産効果によって価格が低下したことによるものですが、ここまで安くなるのはかつては考えられなかったことです。

 かつては安価なワイヤレスイヤホンはどこかに落とし穴があるというのが常識でしたが、最近の製品は完成度も上がり、必ずしもそうとは言えなくなりつつあります。今回は、おおむね2000円までの予算で入手できる3製品をピックアップし、各製品の特徴を紹介したあと、実際の使い勝手がどうなのかを、複数のポイントからチェックしていきます。

今回はおおむね2000円までの予算で手に入るワイヤレスイヤホン3製品をチェックします。なお動作検証は主にiPhoneを用いて行っています

実売1100円の格安モデル、ダイソー「TWS004」

 最初に紹介するダイソーの「TWS004」は、IPX4の防水規格に対応した完全ワイヤレスイヤホンです。価格は1100円(税込み、以下同)と、今回紹介する3製品の中ではもっとも安価です。カラフルなラインナップを持つ他の2製品と異なり、バリエーションはホワイト1色のみです。

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 本製品の特徴は、脱落防止に役立つイヤーフックが付いていること。スポーツなど体を動かしながら使う用途にはぴったりです。格安ワイヤレスイヤホンでこうした仕様は珍しく、そうした意味でも貴重な存在です。

 充電1回あたりの連続再生時間は5.5時間、さらに充電ケースの併用で最大16.5時間(容量230mAh)もの再生が可能です。一方で収納ケースは大柄で、後述する3COINSの製品と比べるとかさばります。重量はケース込みで33gと、平均的な値です。

 また実売1100円と安い反面、充電ケーブルは付属せず、またサイズ違いの交換用ピースも同梱されていません。コスト的にはそれほど負担になりませんが、充電ケーブルも含めて状況によってあれこれ買い足さなくてはいけないのは、初心者にはややハードルが高いかもしれません。後述の2製品と比べると質感がチープなのも気になるところです。

充電ケースに収納したところ。充電ステータスは4つのLEDで判別できます
ピース本体を4方向から見たところ。上部のイヤーフックはほかにあまりない仕様です
ピースを実際に耳に装着したところ。イヤーフックにより脱落しにくいのが特徴です
パッケージ。カラーバリエーションはなくこの1色(ホワイト)のみです