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しかし満を持して迎えたはずのパリ五輪は、早田にとって試練の場となっている。張本智和と出場した混合ダブルスでは北朝鮮のペアにまさかの1回戦敗退。
そして個人戦の途中で、左手を痛めたのである。ドライヤーすら使えない状態という報道が流れ、日常にも影響があるほどの痛みだった。それでもなんとか勝ち上がったが、準決勝では第1シードの孫穎莎(中国)にストレート負けを喫した。左腕に巻かれた黒のテープが痛々しい。
悲願の金メダルをかけた戦いが始まる
それでも3位決定戦では、万全ではない中でもその時できる最善のプレーを選択しつづけ、シン・ユビン(韓国)に4―2で勝利。銅メダルを獲得した。
団体戦では本来ならばエースとしてシングルス2試合の出場を予定していたが、左手の状態を考慮してオーダーを変更。平野と張本の踏ん張りもあり、負担の少ないダブルスのみの出場で勝ち上がってきた。
そしていよいよ、中国との決勝に辿り着いた。
「自分たちが3年間、練習もそうですし、選考会を経てここに立てていることに自信を持って、最後まであきらめず、120%の力が出せるよう頑張りたいです」
世代3番手から日本のエースへ、そして悲願の金メダルをかけた戦いが始まる。