通販事業を手がける「夢グループ」のCMで石田社長のパートナー役として知られる歌手・保科有里。福島訛りの社長と色っぽい保科のキャラが受け、近年はメディアに引っ張りだこの彼女だが、視聴者からたびたび「社長の愛人なんでしょ?」と言われることも…。本当に愛人なのか? 保科本人に直撃してみた。(全2回の1回目/後編を読む

保科さん、本当に「愛人」なんですか? ©石川啓次/文藝春秋

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社長はいまだに宇宙人

――ひょんなことから「夢グループ」所属になったという保科さんですが、昭和の大物スターが多数所属している事務所ということにプレッシャーは感じませんでしたか?

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保科有里(以下、保科) 私がレコードを持っているような方ばかりですからね。でも橋幸夫さんも狩人の高道さんも本当にお優しくて……。スターの方々ってもっと冷たいのかなと思っていましたが、どの方もとても温かいお人柄で、少しでも皆さんの助けになれるよう頑張らねばと思っています。ただ、事務所に入ったばかりの頃はいろいろ言う方もいましたね。

 社長は良い意味でへそ曲がりで、ダメと言われたら燃えるタイプです。「保科はいらないんじゃないか」とか「ヒット曲のない人間が出ると、コンサートの格が下がる」とか言われると、「だったら僕が売れっ子にしてやる」と奮起される。「僕が保科有里のマネージャーだ」と名刺を作って、テレビ局を自ら回ってくださったこともありました。

彼女を売れっ子にすべく奔走した夢グループ・石田社長 ©文藝春秋

――CMだと朴訥とした印象の社長ですが、実際はかなりバイタリティにあふれた方なんですね。

保科 子どもみたいにピュアなところもあれば、天才的な力を発揮される場面もある。社員が何か意見を言ったら、一を聞いて十を知るじゃないけど社長はすぐに理解して、パパパパンと一気に物事を進めていく。長年一緒にお仕事をさせていただいていますが、社長はいまだに宇宙人です。すごく合理的な方だと思いきや、全然売れそうにないものを意地になって売ろうとされますし……。

 まぁそういう方だからこそ、私のことを拾ってくださったんでしょうね(笑)。社長のような天才に近づきたい人は、たくさんいるでしょうね。でも私からすると、「ぜひ社長の隣でやってごらんなさい」ですよ(笑)。

――CM撮影の現場も大変ですか?