「イリュージョンをやる」「デュエット曲を出したい」社長の無茶ぶり
保科 まず急なんですよ! 「明後日、3本CM撮るから」とか。で、私は商品について調べたり準備したい性格なのに、社長が作られる台本がなかなか届かない。やっと台本ができたと思ったら、現場で社長がセリフを急に変えちゃう。しかもご自分で変えたセリフを覚えられない(笑)。
最近だとイリュージョンですよね(5月に夢グループ初のイリュージョンショーが都内で行われた)。いきなり「僕たち2人がメインでイリュージョンのショーをやるから」と言われて、「ええっ!?」です。
夢グループ主催のコンサートで全国も回っていますし、CMの撮影もあるし、最近はイベントなどにも呼んでいただけますし、もう休みが全然ない。暇だったときは年に1~2回は体調を崩していましたが、ここ数年は全く風邪をひいていません。仕事を頑張れってことですかね。
――特に印象に残っている社長の無茶ぶりはなんでしょうか?
保科 ありすぎて……(笑)。でも一番となると、「デュエット曲を出したい」と言い出されたときでしょうか。だって、今まで社長の歌を聞いたことなんて2次会のカラオケで1度あったかなぁ程度ですもの。2022年7月に社長との初デュエット曲『夢と…未来へ』をリリースしましたが、その前年から「僕が歌詞を書くから曲を作って」とずっと頼まれていました。さりげなく聞かないフリをしていたら(笑)、2022年の春頃になって「いつできるの?」と催促されて、これはもう逃げられないと思いました。
いやぁ……レコーディングは大変でした……。でも去年の8月に2曲目も出して、だんだん私もマヒしてきているのかな。社長のゴツッとしたお声に私の歌声がふわっとベールをかける感じがなんかいいんじゃないかと思う自分もいて、これはヤバいかもしれません(笑)。
――なんだか毎日が文化祭の前日のような感じですね。
保科 もう刺激が強すぎる……(笑)。
――きっと社長は「保科さんならやってくれるだろう」と信頼されているんでしょうね。
保科 それ! よくわかりますね。私がOKする前に知らない間に決まっていることも最近どんどん増えてきています。
――通販CMはどのように始まったんですか?
保科 「社長を出せ!」というクレームの電話に対して、社長が「僕です」と出ても「社長は『僕』なんて言わない」とか「社長なのに訛っている」と信じてもらえないことが多かったそうです。そこで社長は「自分が顔を出して、ある意味、商品の責任を背負うような形にしたほうがいいだろう」と考えて、自らCMに出演することを決められました。
ただ、もうひとり女性が隣に立ったほうが見やすいじゃないかということで、私も一緒に出演させていただくことになりました。私であればタレントのほうに意識が行って肝心の商品が目立たないなんてことにはなりませんし(笑)、知名度アップに繋がるかもしれませんからね。「かわいく甘えるように」とご指示を頂いて、そんな年齢じゃないよと思いましたが、せいいっぱい努めました。
――あの甘えっぷりで、愛人キャラとして認知されて……。