9月4日に「週刊文春」が報じた、美容外科大手のTCB東京中央美容外科で、2024年に入職した新人看護師たちが大量に“クビ宣告”を受けている問題「週刊文春」のもとには、今も続々とクリニックへの告発が寄せられている。

 看護師たちが憤るのは、あらゆる口実をつけて看護師たちを“クビ”にしようとするクリニックのやり口である。この問題を取材した「週刊文春」の西山里緒記者が解説する。

TVCMも多く打ち出している(東京中央美容外科CMより)

「TCBに今年入った看護師は120人くらいいるのですが、そのうちの約100人が、8月の中旬に突然それまで実施することを知らされていなかったテストを受けさせられたのです。TCBの価値観を問う『行動規範テスト』と、医療知識などが問われる『総合テスト』をオンラインで受験させられました。

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 さらに、そのテストを受けさせられた数日後に、テストの点数が悪かったからという理由で、『9月末であなたは契約満了です』という雇い止めを言い渡された」

 クリニックは看護師に結果が開示されない“謎のテスト”を受けさせる他にも、新人看護師を混乱させる研修を行うなど、看護師を追い込んで辞めさせようとするような圧力もかけていた。TCBが看護師たちを“クビ”にしようとする背景には、現在会社が置かれている“ヤバい内情”がある。

「クリニック側が看護師たちの契約を満了する本当の理由は、経営状態の悪化です。

 つまり会社都合で辞めさせようとしているのに、看護師たちにはそうではなく、『テストの点が悪かったから』と自己都合での退職を言い渡している。このことについて、多くの方が非常に不合理だと訴えています」(西山記者)

 美容整形ブームに乗り、24年2月期の売上高は680億円を突破するなど急成長を遂げていたTCB。一体、いつから経営状況が悪化してしまったのか。その内情とはーー。

 TCBの置かれている経営状況や今後の方針、看護師たちがクリニックから受けた“衝撃の提案”、記者の取材へのクリニックの対応などを解説した動画全編は、「週刊文春電子版」で見ることができる。