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――名門進学校出身者が多い東大へ入学したあと、感じたギャップを教えてください。

平原 東大に名門進学校出身者が多いことは明らかなので、その点はあまり驚きませんでした。それよりもっと驚かされたのは、たまたま同じクラスにUTFR代表の難波くんがいたことです。自己紹介で彼が「高認試験を経て入学しました」と言ったとき、「そういう経歴の東大生がいるんだ!」と驚いたと同時に勇気づけられました。

 

――それはすごい偶然ですね! では、周囲と比べて浮くといったことも特になく?

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平原 いや、浮いてはいます(笑)。やはり、クラスのなかで“聞いたことのない学校”の出身は私と難波くんくらいなので。

孤独に受験勉強を頑張らないといけない

――非進学校出身であることが不利に働くのは、具体的にどんな場面でしょうか?

平原 もちろん入学から間もない頃は試験対策プリントが入手しづらいとか、いろんなことがあると思います。ただ、入学以前の不利の方が大きいですかね。非進学校の場合、周りに東大に合格した人がいない。ロールモデルが不在のなか、孤独に受験勉強を頑張らないといけないのは、かなりのビハインドではないでしょうか。

――ただでさえきつい東大受験なのに、切磋琢磨する相手がいないのは追い打ちになりますね。受験勉強用のSNSアカウントを作る人もいると聞きますが、平原さんはどうでしたか?

平原 SNSアカウントを作ったりはしませんでした。ただ、勉強時間をシェアするアプリケーションは活用していましたね。同じく東大受験をする仲間がどれくらいの熱量で打ち込んでいるのかを知って、刺激を受けられると考えまして。

 ただ、凡人なので、思ったように勉強時間を確保できないことはままありました。「学校のない日は朝から晩まで勉強しよう!」と決意しても、結局6時間も勉強できれば多い方でしたね。

 

――実際に東大へ入学したわけですが、その選択は正しかったと感じますか?

平原 正しかったと思います。会話の質が高いのが魅力ですね。同級生の誰にどんな話題を振っても、熟慮したことがわかる考察が挟み込まれた返答があって、日頃からいろんなことにアンテナを張って生きている人たちなんだなと感じます。そうした点は本当に尊敬できますし、かつて“東大生に”漠然と憧れたところと通じるんじゃないかと思います。

つづき】では同サークル代表の難波柚紀也さんのエピソードをご紹介。