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「慎也さんと青木に距離があったことは周知の事実です」

「慎也さんと青木に距離があったことは周知の事実です。2人が選手で戦っていたときに青木のプレーが怠慢だったかどうかを巡って口論になったことがあるんです。のちに青木が謝罪しましたが、溝は今でも埋まっていないようです。慎也さんと確執がある青木がユニホームを脱ぎ、コーチ就任の打診もないというのですから、慎也さんが監督として戻ってくるかもしれないと選手が身構えるのは仕方ないと思います」(同前

引退宣言で涙を見せた青木宣親 ©時事通信社

 宮本氏招聘の背景には、球団内の権力闘争の影も見え隠れする。

「衣笠氏は(11年6月に)社長として球団に来てから、会長の期間を加えるともう13年になります。ずっと同じ人がトップにいる弊害があちこちで出ていて、75歳とご高齢でもあります。一部フロントはGMの小川さんの力を借りて宮本を担ぎ出すことで、衣笠さんの影響力を弱めようという考えでいます」(冒頭の球団関係者)

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 これまでも宮本氏がヤクルト戦の解説を任された試合では、かつて後輩だった選手たちの間に「下手なプレーはできない」と独特の緊張感が走ったという。ヘッドコーチ時代も服装や練習など規律を求める“締め付け”型の指導方法で、村上をはじめ、当時の指導を知る選手は今も残っている。

 退団から5年。ヤクルト選手は“鬼軍曹”宮本氏が監督として戻ってくるのかどうかを、固唾を飲んで見守っている。