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「オオタニがジャッジに追いつくには時間が足りない」

 果たして、大谷選手は55-55を達成できるのか?  19日のマーリンズ戦で見せたようなパフォーマンスを残された試合でも見せ続ければ、それも可能に思われるが、歴代の1シーズンでの本塁打数と盗塁数の各記録だけを取れば難関にも見える。

 スポーツ専門紙「スポーティング・ニュース」によると、大谷選手は1シーズンでの本塁打数だけを取れば、歴代トップには遠く及ばない。2001年にはバリー・ボンズ選手が73本、2022年にはアーロン・ジャッジ選手が62本の本塁打を達成しており、同紙は、シーズン中に「オオタニがジャッジに追いつくには時間が足りない」との見方を示している。

 また、1シーズンの盗塁数の記録という点でも、大谷選手は歴代の記録には遠く及ばず、2023年には、ナショナルリーグでMVPを獲得したロナルド・アクーニャ・ジュニア選手の73盗塁を含めて、3人の選手が50盗塁を超えたと指摘している。また、今シーズンでは、エリー・デ・ラ・クルーズ選手が、60以上の盗塁を達成してリーグトップとなる見込みで、2010年以降に60以上の盗塁を決めた選手には、ディー・ストレンジ・ゴードン、マイケル・ボーン、ジョナサン・ビラーがいるという。

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 しかし、それでも、同紙は、2008年以降、1シーズンに50本以上の本塁打を打った選手は、ジャッジ、マット・オルソン、ピート・アロンソ、ジャンカルロ・スタントン、クリス・デイビス、ホセ・バウティスタとほんの一握りだけに、「オオタニが達成しようとしている50-50は前例がない」と達成前から絶賛していた。

今年もMVPを獲得できるか否か

 そして、そんな前例を超えた大谷選手が、今年もMVPを獲得できるか否かに、今、アメリカでは大きな注目が集まっている。すでに、アメリカのメディアからは「大谷選手が50-50を達成すれば、MVPの獲得はかたい」(「スポーティング・ニュース」)という声や「たとえ50-50に届かなかったとしても、7年間のMLBのキャリアで3度目のMVP受賞は確実だ」(スポーツニュースサイトThe Big Lead)との見方も出ていたので、51-51にまで至った今、MVP獲得の可能性は大いに高まっていると言えるだろう。