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父親にも不凍液を飲ませた可能性が

 特に健一被告の父親については証拠となる“ブツ”が残されていた。

「父親が入院していた病院が、調査と研究のために生前に採取した血液サンプルを保存していたのです。警察は血液の鑑定と入院時のカルテなどの記録を徹底的に洗っています。警察は父親についても自宅マンションで不凍液を飲ませた可能性が高いとみている」(同前)

 警視庁の捜査員は立件に向けてこう自信をのぞかせているという。

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「健一の父親については絶対にやる」

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 健一被告の父に異変が起きたのが2017年3月ごろ。当時ホテルの経営者をしていた父が事務所で突然倒れ、台東区内の病院に緊急入院した。ホテルの元従業員が語る。

「社長(健一被告の父)は倒れるまで本当に元気だったので、病院に運ばれたと聞いてびっくりしました。当初は『治る病気だ』と聞いていたので安心していたのですが。倒れた後も病室にパソコンを持ち込んで、ホテルの予約状況などを確認し、2時間だけ退院してホテルの業務をこなしてから病院に戻るなんてこともありました。ホテルの売上金管理などは一切他人に任せず、社長がずっと続けていました」

 病室でも意欲的にホテルの業務をこなしていた健一被告の父。ところが、病状は一向に回復しなかった。

「健一さんのお父さんは亡くなるまで入退院を繰り返していましたね。亡くなる直前の2018年4月下旬には別の台東区内の病院に転院しました。その後、体調がさらに悪化して亡くなってしまった」(父の知人)