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「東京の日野市というところから来ました」(いずれも2024年の新入生)

町を挙げた3つの成功の鍵

①快適な生活空間

どうやって閉校の危機を乗り越えたのか?そこには3つの成功の鍵があった。

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2年連続で新入生が10人を下回れば閉校…。

瀬戸際に立たされた北海道福島商業高校に、この春、2023年の3倍以上となる29人が入学した。

町を挙げて取り組んだ起死回生の打開策。

その3つの成功の鍵とは?

 

「洗濯機と冷蔵庫、上には2機の乾燥器。こちらがシャワー、こちらが浴槽です。もうひとつ奥にもあります」(北斗市出身の1年生 野崎紘平さん)

復活の鍵、1つ目は町外から学生を招くための快適な生活空間の新築だ。

 

予想以上の新入生数に対応するため、もう1棟の建設も始まった。

 

ボリューム満点の朝晩は手作りバイキング!

都会のカフェをイメージした休憩スペースには、スマホを充電できるコンセント付きのテーブルも完備。

 

皆が集まって過ごせるコミュニケーションラウンジはおしゃれなつくりで、ゆったりとしたリゾート気分が味わえる。

全室が1人部屋で、エアコンやWi-Fiも完備している。

 

至れり尽くせりの環境で、家賃は食費込みでひと月3万円。

②最先端の授業

続いて、復活の鍵2つ目は最先端の授業だ。

 

「プログラミングをやっているのをパンフレットで知り、この学校を選びました」(松前町出身の2年生 田畑斗羽さん)

福島商業では2023年からデジタル分野の授業を導入。

プログラミングなど、これからの人材に求められる技術を学べる。

その技術の1つが…。

 

「正面を向いたままでホバリングをお願いします」

ドローンの操縦資格だ。

札幌市から講師を招き、操縦の基礎を学んでいる。

 

ただ飛ばすだけ?もちろん、そんなことはない。

「勝手に進む方向と、入力する方向が一緒になってしまい、安定しなくなる」(北斗市出身の1年生 野崎紘平さん)

 

訓練で使用するドローンは、ひと昔前の古いモデル。

微妙な空気の変化で、簡単に機体が思わぬ方向に流される。