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福島町は災害対策や養殖コンブの育成確認、環境対策にドローンを活用していく方針だ。

 

教育委員会がドローンを授業に取り入れたのは、卒業後も町に残ってほしいという願いの表れである。

「1人でも2人でも、福島町で安定して働きたいという生徒がいるかもしれない。座して死を待つより、前向きに積極的に行きたい」(福島町教委 小野寺則之 教育長)

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生徒に期待を寄せる中塚さん

建物の安全性確認にドローンを使ってきた町の建築業者、中塚徹朗氏は卒業生に期待をかける。

「ドローンの技術を持った人材を私たちは教育してきた。事前に学んでいる生徒たちは、我々の担い手として期待している」(中塚建設 中塚徹朗 代表取締役)

③生徒によるPR活動

最先端の授業、そして快適な生活空間。

だが、ここは北海道の過疎の町。

 

学校の魅力を全国に知ってもらう必要がある。

「昨日はエビフライ。超おいしいエビフライ」

「氷も自由に」

高校復活の鍵、3つ目は生徒自身によるPRだ。

 

見学に訪れた横浜市からの親子に、1年生が福島町での生活の楽しさを熱心に紹介する。

「部屋の掃除もすぐに埃まみれになるから、『お母さん、こんなに掃除機かけてくれてたんだ』とか」(兵庫県出身の1年生 田中瑠那さん)

「すごいね!そういうことに気づいたんだ!」(横浜市から学校見学 渕上香緒利さん)

 

2022年から札幌市や東京で開催してきた学校説明会やオープンキャンパスでは、寮で生活する先輩たちが福島町や学校の魅力を熱心に語ってきた。

「この学校は少人数だし、見学に来た時も良い雰囲気だったのでこの学校に決めました」(岩手県出身の1年生 八重樫沙和さん)

「先輩たちがすごく楽しそうに話していたので、私もここに来たら楽しめるかなと思いました」(東京出身の1年生 阿部芽衣理さん)

 

2024年の新入生29人のうち、福島町以外の北海道内からは13人、北海道外からは11人、福島町出身者は5人だった。

町内出身の生徒たちはどう感じているのだろうか?