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「今回の機体は補正機能をOFFにしているので、流れていく。自分が意図していない方向に進む恐怖に対処するのをカリキュラムに組み込んでいる」(スカイテックドローンスクール 漆崎志保さん)

 

カーテンを閉じてサングラスをかけ、暗闇を飛行する訓練や、吊り下げた荷物を投下する訓練も行う。

「一瞬の判断が重要です。長くとどまって、おっ!」

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「入った!うれしい!」

 

「ドローンを操縦できるようになり、すごくうれしかった」(石狩市出身の1年生 岩坂千菜さん)

この夏、福島町では北海道大学の研究者やIT関連企業が集まり、最先端のドローン実験を行った。

 

「録画開始!」

「はい!録画開始!」

ドローンを町の大切な産業に活かす実験だ。

 

白いブイに結ばれたロープの周りには福島町特産の養殖コンブが付いていて、その育成状況を空から確認する。

実験には福島商業でドローン操縦を学ぶ生徒も招かれた。

 

「(Q:ドローンの高度は?)11~12メートル?」

「正解は100メートルです」

「100メートルでもこんなに近く見える」

「100メートルでもはっきり見える。海がキラキラして見づらいので、もっと朝早く撮影したほうが良いかもしれない」

 

実験に見学者として参加した福島商業生。一部の実験では操縦資格を持つ2年生が実際に操縦を行い、1年生は障害物や風速を調べるなどサポートをした。

今回の実験では、ここ数年北海道沿岸で問題となっている赤潮を特殊なカメラで撮影する試みも行われた。

 

「赤潮の原因、プランクトンの撮影をしている。赤潮が撮影できる特定の波長を絞って撮影できるマルチスペクトルカメラを使っている」(北海道大学大学院工学院 滝沢海斗さん)

 

さらに、魚礁などを設置する場所を決めるための海底の3次元モデル作りも行われた。この技術は、土砂崩れなどの被害確認にも期待されている。

「ドローンはおもちゃじゃなくて立派な機械。農薬をまいたり、物を運んだり、ドローンが人の仕事を代わりに行う時代が来る」(北斗市出身の1年生 野崎紘平さん)