巨人は9月28日、4年ぶり39回目のリーグ優勝を決めた。

「2019年からの第3次原辰徳政権では、2019、20年こそリーグ優勝するも、それ以降は優勝から遠ざかった。2022年、23年はBクラス。同一監督での2年連続Bクラスは球団史上初と不名誉な記録も作った。昨年、原前監督は成績不振の責任を取り、契約期間途中で退任しました」(スポーツ紙記者)

退任後の原前監督 ©時事通信社

名捕手の阿部らしい戦略がはまった

 巨人の大低迷を引き起こしたのは原前監督本人だという。

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「3度目の監督就任の際、原前監督は読売巨人軍の山口寿一オーナーに『好きにやらせてほしい』と話し、編成を掌握した。そのため、選手の一軍二軍の往来やコーチの異動が頻繁に行われ現場は混乱していた」(球団関係者)

 その早急な立て直しを求められたのが阿部慎之助新監督だった。

「今季の優勝の要因となったのが捕手の起用方法です。メイン捕手を定めず、大城、岸田、小林の3選手を併用して起用した。名捕手の阿部らしい守備に重点を置く戦略がはまり、チームの防御率が昨シーズンの3.39から2.49へと大きく改善した」(同前)

優勝のビールかけをする阿部監督 ©時事通信社

スガコバコンビがチームを牽引

 中でも、チームを牽引したのは、菅野と小林の同級生バッテリーだ。

「怪我やコンディション不調で菅野はこの数年、本調子ではなかった。女房役の小林も低打率で出場機会は激減。しかし、阿部監督が小林を菅野専用捕手とするスガコバコンビとして起用した」(同前)

 その結果、菅野は15勝3敗で4度目の最多勝を獲得。防御率1.67を記録し、全盛期に迫る活躍を見せた。そんな菅野は5日、オフに海外FA権を行使して、メジャーリーグへの挑戦を表明した。

「2020年にもポスティング制度でメジャーへの移籍を目指していたが、新型コロナウィルスの流行により、移籍市場も低迷してしまい、巨人に残留を決めた。ただ菅野自身はメジャー挑戦は諦めていなかった」(前出・スポーツ紙記者)

菅野投手 ©時事通信社

 菅野に関しては、35歳という年齢から厳しいとの声もあるが。

「既に複数のメジャー球団が手を挙げている状況です。長期契約ではなく、1~2年契約で15~20億円での移籍があるのではと囁かれています。ラストチャンスと本人もいきごんでいる」(別のスポーツ紙記者)