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「監督しかやりたくない」とコーチでの入閣は実現せず

「プレゼンがうまいんです。『こういう理由で、僕はこう考えている』と理路整然と説明することができるので、球団首脳からのウケが極めて良い。球団側は22年の矢野燿大氏の監督退任の際にも、コーチとして入閣させたい意向でしたが、本人はかねてより『監督しかやりたくない』と漏らしていた」(同前)

 監督就任となれば藤川氏の希望通りとなるわけだが、口達者なあまり、こんな軋轢も。

「評論家活動では厳しい批判も厭わないため、現場からの評判は悪い。現首脳陣からも『事情を知らないくせに球児は何を言ってるんだ!』と恨み節が聞こえてくる」(同前)

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©文藝春秋

 そんな藤川氏は人脈が広いとは言えず、監督就任となれば、組閣は球団主導にならざるを得ないというネックもある。さらには、

「阪神は15年オフ、スター監督として金本知憲氏を指導者経験がないまま招へい。金本氏は打撃理論はあったものの采配を疑問視されることも多く、18年には17年ぶりのリーグ最下位に転落、電撃解任に至った。阪神にとって指導者経験のない監督というのはトラウマなのです。そのため『球児も金本の二の舞いになるのでは』と囁かれています」(球団OB)

 “炎の采配”で雑音を振り払うことはできるか。