数々の苦難を乗り越え、テレビショッピングで不動の地位を築き、地元・板橋でも経営者として地域貢献を行なう城咲仁。仕事の向き合い方、そして47歳になった今、考える今後の目標を聞いた。(全3回の3回目/#1を読む、#2を読む)

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テレビショッピングで売り上げトップに

――ホスト引退後はタレントに転身して活動するも、しばらく不遇の時代があったと聞いています。タレントになった当初からテレビショッピングのお仕事は続けていたそうですが、今や売り上げトップとして活躍されているのはなぜだと思いますか?

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城咲 タレントの仕事がなくなったときに、何もないなら勉強して資格を取ろうと思ったんです。薬膳マイスター、雑穀マイスターほか、色々。そうすると「仁さん、そんなに資格持ってるなら、漢方と雑穀と薬膳使ったダイエット商品作りましょうよ」といった感じで声が掛かるようになったんです。今は開発会議から参加するし、製造工場にも足を運びますよ。テレビショッピングをバカにしないで、早い段階から真摯に向き合ったんだと思います。

 

――QVC(テレビショッピング)でご自身の活躍が実感できたのはいつくらいだと思いますか?

城咲 僕にファンがついてからですかね。「仁さんの商品買って良かったです!」「仁さんの言葉通り痩せました」って効果効能を実感してくれたコメントが入るんですよ。でも、他では厳しい内容も結構あって「買わなきゃよかった」「二度とリピしません。返品したいです」もよく見ますが、僕は書かれない。僕が信用できる商品しか売ってないので。

QVCでも、フロントマンとして僕が楽しませる

――ホスト時代をはじめ、QVCでも色々な方とお仕事すると思いますが、「これは危ないな」とわかるときはありますか?

城咲 すぐわかりますね。だいたいそういう人たちって生き方に愛と思いやりがないので、相手にもしないです。

――初対面でもわかりますか?

城咲 わかりますね。異物が入って来たなって感覚が強いし、後日、外から話を聞いてやっぱりねって思うし。

 たとえば相手がビジネスの話をもってくるとします。でも、本人が金儲けしたいだけ。城咲仁の名前だけ貸してくれみたいな人もいるし、そういう人は門前払いですね。または、商品のエビデンスがしっかりとれていない。原材料見せてくださいって聞くと添加物だらけだったりする。粗悪品を高値で売ろうとするし、ちゃらんぽらんなんですよ。ちゃらんぽらんな人と絡むとこっちも影響受けちゃうから。僕はQVCで20年近くものを売ってるんで、変な商品を扱うとその人たちを裏切ることになる。僕に賛同してくれるメーカーさん。その人たちの商品も傷つけられないし、やっぱりフロントマンとして人も商品も選ばないと。