「惚れたが負け」とは言うけれど、あふれ出す「好き」は止められない。愛車のカスタムに全力を注ぐ、型破りなオーナーたちの素顔に迫る!

 今回は、ワゴンRを過激にカスタムする「ryocock」さんをご紹介。

イベント用車両のため移動は積載車。1回のイベントで20万円以上の輸送費がかかることも

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今も止まらない、少年時代の好奇心

 ずっと親父が車を弄っているのを見ていたんで、小さい頃からカスタムめいたことが好きだったんですよね。ミニ四駆にハマってジャパンカップまで行ったり、免許を取る前から親父の車を勝手に弄ったり。

 とくにデコトラが好きだったんで、やたらめったらネオン管をつけてたんです。ただ最初は知識もなにもなく、電源を全部シガーソケットから取ってたんで、当然すぐショートしちゃうんですよ。

カスタム雑誌の表紙やオートサロン出展など華々しい経歴をもつ車両だ

 それで、「じゃあデコトラはどうやってるんだろう」ってところから、電気科がある高校に進んで。その後は自動車専門学校に行ったんですけど、当時は車のためにガソスタと運転代行のバイトで働き詰めだったんで、学校には寝に行っているようなもんでしたね。

 結局、電気工事士にも整備士にもならず、20歳の頃にトラックドライバーを始めて、それを今でも続けてますね。もちろんトラックもバチバチに弄ってますよ。

拡張したボディラインがドッシリとした塊感を演出

 このワゴンRは21歳で買って、もうかれこれ14年くらいですね。当時から5回ほど大きく仕様を変えてるんで、全部合わせちゃうと1500万円とか。

 いやもちろん、「なんで軽にそこまで」って、めっちゃ周りから言われますし、自分でも思ってますよ。「今ごろキャッシュでLS乗れてたなぁ」とか。ただいつも、「雑誌に載ろう」とか「トロフィーを獲ろう」とか、弄る目標を決めちゃうと、達成しなきゃ気が済まないんですよね。

深いレッドで統一した内装。シートとドア内張のキルティング加工が目を引く

 小さい頃からほんとに負けず嫌いで、昔はサッカーで全国大会に出て、海外遠征なんかにも行ったり。サッカーはそれで自分なりにケリがついたんですけど、車はまだまだ納得できてないんです。

 この仕様は7年前に作ったもので、しばらくブランクがあったんです。というのも、当時の彼女との間に子どもができて、結婚の話になり、一度カスタムから足を洗っていたんですよ。

PlayStationのコントローラーをエアサスの操作に流用

 でも結局、向こうの浮気で別れることになり、もう絶対に見返してやろうと、車弄りを再開したんです。もともとその相手も車を弄っていたんで、俺がまた車で有名になれば、向こうもちょっとは悔しがるかなって。そういう変な考えがあるんですよね。

免許を取る前から父の車を勝手に弄ってしまうほどのカスタム好き

 次の目標は……とにかく色んなジャンルの車に手を出してみたいですね。ドリ車とかアメ車とか、そういうのをガッツリ弄って、1台ずつガレージに並べるのが今の夢です。