10月27日に投開票日を迎える衆院選。「仁義なき戦い」として注目を集めているのが、和歌山2区だ。引退した自民党の二階俊博元幹事長の地盤を継いだ三男・伸康氏と、裏金問題で離党し、非公認ながら出馬した世耕弘成前参院幹事長が激しく争う。

 伸康氏の選対を仕切るのは、俊博氏の長男・俊樹氏だという。

「俊博氏の政策秘書を務めていた俊樹氏は、2016年に地元・御坊市長選に出馬したこともあり、今回の選挙戦でも仕切り役を買って出た。ですが、そもそも市長選で落選するなど、人柄に難があって人望が無い。伸康氏自身の評判は決して悪くないのですが……」(地元記者)

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世耕弘成前参院幹事長と争う二階伸康氏(本人HPより)

 そんな中、「週刊文春」は、俊樹氏が支援者に送ったと囁かれるメッセージを入手。そこには、父・俊博氏の存在もアピールしながらの悲痛な訴えが並んでいた。

〈衆議院選挙では、弟の伸康は非常に厳しい状況です〉

〈父・二階俊博は、初当選以来、紀伊半島高速道路一周をはじめ、これまで地元和歌山のために様々な仕事をしてきたと思います。この「地元のために働く」という私や弟にまで、そしてチーム二階にもしみ込んでいる二階イズムの火を消すわけにはいきません。今回の選挙は、二階伸康候補の初陣ではありますが、ある意味、政治家・二階俊博先生にとっての最後の選挙でもあります〉

 そして最後は、こう締めくくられていた。

〈どうか助けて下さい。二階俊樹〉

 この「懇願メッセージ」は実際に俊樹氏の手によるものなのか。「週刊文春」記者がメッセージを表示させたスマホ画面を俊樹氏に示したうえで尋ねると、俊樹氏は一瞥して、

「違う」

 と否定。改めて書面で確認を求めると、「二階伸康事務所」名義でこう回答があった。

「心のこもった文書だと思いますが、1対1のやりとり、相手先のこともありますので、お答えは差し控えたいと思います」

 長男による「仕切り」は、伸康氏の選挙戦にどう影響しているのか。そして伸康氏と世耕氏の争いの行方は――。現在配信中の「週刊文春電子版」および発売中の「週刊文春」では、俊樹氏とのさらなる一問一答に加え、和歌山2区をはじめ、全289選挙区を網羅した当落の「最終予測」リストを掲載している。

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