1ページ目から読む
2/4ページ目

他校の女子に「キムタクに似てる人、どこに居ますか?」と聞かれ…

――すごい。他校にまで轟いていた。

元木 僕もドキドキしながら、鏡で髪型セットして、ちょっとキムタク風に歩いていったら、他校の女子に「すいません。キムタクに似てる人、どこに居ますか?」と聞かれて。

――あ……。

ADVERTISEMENT

元木 僕、顔真っ赤になって。友だちにもむちゃくちゃ笑われて。僕もちょっとプライドあるから「今日は休みみたいですよ」とか言いながら。誰よりもこんなに外ハネしてキムタク感出してるのに(笑)。ほんとに顔が真っ赤になったのはあのときですね、16歳でした。

 

――きっとものすごい感じで噂が伝わっていたんでしょうね……。

元木 そうですよ。ものすごいハードルが上がってたんですよ……。

――元木さんは元々芸人さんを目指していたんですよね。

元木 そうなんですよ。根本は笑ってもらうことが好きなので、それが今の芸風にも行き着いちゃってはいるんですけど。高校卒業してお笑いがやりたくて上京しました。自分と同じ身長のぬいぐるみを作って、そこに手を通して操作しながら、ぬいぐるみプロレスコントみたいなことをピン芸人としてやってました。

コントと木村さんのモノマネが融合

――急にシュール(笑)。

元木 ある日モノマネ番組のオーディションがあると知らされて。そこで初めて木村さんのモノマネをやってみたんです。「次の人、どうぞ」って言われてオーディション会場に入っていったら、審査員の方は総立ち。「キムタクみたいなやつ、来たで!!」みたいな感じになって。

 僕もなりきって、一切しゃべらずにこんな感じの雰囲気で立ってました。「すごいね」「キムタクだよね、きみ」みたいな感じでザワザワする中、ネタを披露すると声は全然似てないから、審査員総ズッコケ。それが木村さんモノマネのスタートでした。

 それからは木村さんのモノマネとコントを並行してやり始めたんですけど。周囲の人に「キムタクのネタを作ってみたら?」と提案されて、だんだん芸風が木村拓哉さんコントみたいなことをやるようになって。

 

――最終的にコントと木村さんが融合した。

元木 融合しましたね。なんならぬいぐるみの時期はいらなかったですよね(笑)。思えば遠回りをして今があります。