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「こっちは肉なしでタバスコライス食ってるのに!」
「大森(ゆかり)がミミ(萩原)さんと組んでタッグチャンピオンになったりね。飛鳥もジャガー(横田)さんにかわいがられていたでしょ。そうなるとさ、先輩にご飯に連れていってもらえたりするんだよ。当時、飛鳥と一緒に住んでいたんだけど『今日はジャガーさんにファミレスに連れていってもらってステーキを食べた』とかしょっちゅう報告してくる。こっちはお金がないからさ、同じ落ちこぼれだった千種と一緒に肉なしでタバスコライスを食っているのに!
飛鳥と一緒に住んでいたのはお金がなかったから。当時、旅から帰ってくると夜遅かったら、やっぱり風呂付きの家に住みたかった。でも、一人じゃ絶対に無理だし、同期と2人でもなかなか厳しい。それで記のりさん(立野記代)も含めた3人で住むことになって。固定電話だけ記さんに買ってもらってね。そんな状況で飛鳥だけ贅沢な食事をしていたら、やっぱり悔しかったよね、仕方ないけど。
結局、どうにもならなくて母親に仕送りしてもらっていた。月に3万円。実家も貧乏だったから、その3万円を捻出するのは大変だったと思うし、申し訳なかったけど、その3万円はすべて食費で消えちゃった。だから、いつかは母親が食べたいものを好きなだけ食べさせてあげられるようになりたいって思ってきた。うん、それが母親に家をプレゼントしたいっていう大きな目標になっていくんだけどね」