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 同じ頃、イギリスの金融大手バークレイズは「今後12カ月のS&P500の上げ幅は7%」と予測していた。実際には12カ月で21%上昇した。

 残念!

「株式市場について予測するのはリスキー」と示したあるコラム

 ビジネスコラムニストのジョー・チドリーは数年前、トロントの『ナショナル・ポスト』紙に書いたコラムを通じて、株式市場について予測を立てることがどれほどリスキーな行為であるかを(身をもって)示した。

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「賢い投資家とは『何が起こるか』など考えず、『何が起こっても』大丈夫なように分散投資し、合理的な資産配分をし、そしてそう、忍耐力をもって備えるものだ」とチドリーは書いている。

 この賢明な見解には強く同意する。だが残念ながら、チドリーのコラムはこれで終わらなかった。

「とはいえ実は、現実世界に生きる現実の投資家は、そんな行動はとらない。認めよう。良きにつけ悪しきにつけ、やはりあらゆる意思決定には本能、直感、そして究極的には賭けの要素がある」。こう書いたうえで、チドリーは自分の予測は「実現するという保証は一切ない」と保険をかけている。

 それから自分の“直感”を読者に語った。アメリカの株式市場はあまりにも急激に、あまりにも上昇しすぎた。今後は何年にもわたって長くつらい下落が待ち受けている。

 そしてウォール街ではなくトロント証券取引所こそが今後投資するのに最適な場所だ、と記事を締めくくっている。

 この記事の3年後までにアメリカの株式は100%上昇していた。つまりS&P500指数は2倍になったのだ。一方、コラムが発表されてからの12カ月間で、カナダの株式市場の上昇幅はアメリカの3分の1にとどまった。

 残念!