2020年12月に、都立特別支援学校の元教諭の女性A子(当時30歳)が、同校に通う男子生徒Bくん(当時16歳・高校1年生)と、商業施設の駐車場に停めたレンタカーの車内で性的な行為をした、として、児童福祉法違反に問われていた。
A子は10月29日、東京地裁で懲役2年6ヶ月、執行猶予4年の有罪判決を受けた。弁護側は、Bくんとの性交や性交類似行為にA子は同意しておらず、Bくんの証言も信用できないと無罪を主張したが、退けられた。
判決の日、法廷に現れたA子はショートヘアにメガネ姿で、顔を隠すように大きめの白いマスクをしていた。身長153センチと小柄だが、黒いスーツは大きくややサイズが合っていないように見える。手元には黒いリュックサックを置いて被告席に座り、ピンクのハンカチを握りしめて開廷前はずっとうつむいていた。裁判長が判決を読み上げるときには証言台に座り、ずっと裁判長を見つめていた。
「Bくんがキスをしてきました。そして、一番後ろのシートに引きずられました」
A子が勤務していた特別支援学校にBくんが入学したのは、2020年4月。A子はBくんのクラス担任だった。Bくんは7月から10月まで家庭の事情で児童相談所に一時保護されていた。12月、学校に復帰したBくんに、A子は個人的にスマホ2台を渡し、遅くとも12月18日からLINEでやりとりをしていた。A子はLINEで、学校外で2人で会うことを持ちかけた。
LINEではBくんの「一緒に寝たい」「一緒にお風呂に入りたい」というメッセージに対して、A子は「裸になっていそう」「触ってもいいけど、途中で止めてね」と返すなど、性的なやりとりが続いていた。
そして12月20日には実際にBくんを呼び出し、商業施設の駐車場に停めたレンタカーの車内で性的な行為に及んだ。30日も同様にBくんを呼び出し、別の商業施設の駐車場でレンタカーの車内で性交している。その時の顛末についてA子はこう証言している。
「就職先の候補だった建設会社に電話をしようと思ったんです。そのことを言ったら来ないと思いました。電話をしようとすると、Bくんは嫌がりました。気分転換でドライブをした後、Bくんがキスをしてきました。そして、一番後ろのシートに引きずられました」
しかしA子は2人で会った後に「来てくれてありがとう」とメッセージを送っており、一緒に温泉に行く内容のメッセージも存在する。