2022年12月、元ジャニーズJr.で俳優・モデルの大川慶吾(30)は今世間を騒がしている“闇バイト強盗”による被害に遭っていた。なぜ、狙われたのは自分だったのか――。大川の部屋を襲った実行犯のテレグラムに残されていた“驚愕のやりとり”、裁判で明かされた恐ろしい事実とは。(全2回の2回目/はじめから読む

広域強盗事件の指示をしていた“ルフィ”グループの中核メンバー、藤田聖也容疑者と今村磨人容疑者 ©時事通信社/フィリピン法務省提供

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「20代、芸能関係者」「ボコボコにしちゃいましょうよ!」

「警察は早い段階からルフィ事件との関連を疑っていたようですが、当時の僕の収入は決して多くなく、芸能の仕事の合間にウーバーイーツで働いているくらいだったので、まさかと思っていました。

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 けれども、僕の襲撃事件から3日後に中野で起こった現金3000万円が奪われた事件の実行犯のテレグラムを解析したところ、僕が襲撃される前日のやり取りが発見されたそうです。僕の名前や住所、『20代、芸能関係者』という情報とともに『ボコボコにしちゃいましょうよ!』と書かれていたと。

 会話の中では僕を襲う時の武器の相談が行われていて、催涙スプレーのほかに候補としてナイフとスタンガンが挙げられていたそうです。もしそこでナイフかスタンガンが選ばれていたら、僕は抵抗できなかったかもしれない……。それを聞いた瞬間、気分が悪くなり吐き気に襲われました」

大川慶吾さん ©文藝春秋

なぜ自分が標的にされたのか?

 事件から約3カ月後の23年3月8日、警視庁は中野事件で逮捕されていた2名をこの事件の容疑者として再逮捕。さらに7月には新たに2人の容疑者が逮捕され、計4人の実行犯が逮捕された。事件は一応の解決を見たが、大川の心にはしこりのようにある疑問が残ったままだった。

「標的にされた理由や個人情報の流出元がわからないままだったのです。警察からは黒い交際はないか、犯罪経験はないか、借金はないかと何度も尋ねられましたが、もちろんどれも心当たりがない。なぜ自分が標的にされたのか、不思議でなりませんでした」