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 なんでも信二はテルが失踪した日の夕方、着衣に藁がついた状態で帰宅したという。また、奇妙なことに被害者テルの友人の春子もその日を境に姿を見せなくなっていることもわかった。

 そこで、警察は春子もまた事件に関わっているとみて現場付近で発見された遺留品を彼女の家族に見せたところ、櫛と下駄は春子のものであるとの証言が得られた。

「犯人男の正体」がすぐにわかった理由

 なぜ、春子の櫛と下駄が殺害現場に落ちていたのか。調べを進めていくと、春子が犯行日前後に近所の雑貨店で新しい草履を買い、そそくさと帰宅。その後、消息がわからなくなっていたが、現在は大阪の親戚宅に身を寄せていることが発覚する。

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 すぐに警察は大阪に飛び、彼女に尋問する。知っていることを全て話してほしい。警察の追及に、春子は涙ながらに事件の一部始終を告白した。