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 静かな食事、ただ食べるだけで会話のない食事――NHKの白黒画面だけが単調な音を立てている食事って、異様じゃないですか。母の食事もおいしさが半減します。明るく楽しい「サザエさん」風の家族団欒にはほど遠い時間でした。

恐怖のスパルタ寺子屋タイム

 その後、さっさと入浴をすませたら、恐怖のスパルタ寺子屋タイムが始まります。弟と机を並べて、ひたすら問題を解く。まるで都会の進学塾そのものです。問題は市販のドリルとかではなく、父が手ずからつくったものです。もちろん、ワープロとかが普及する前の時代ですから、わら半紙に手書きの問題を渡されます。

 これがかなり難しく、わからないところがあると「これ、わかりません」という質問ではダメで、「この問題の、この部分がわかりません。教えてください」というような具体的な質問をしないと、寺子屋特製・竹の棒の出番になります。頑張って問題を解いたら、間髪を容れずに次の問題を渡されます。解けないと再び竹の棒の出番となります。

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 なぜ、父親が、これほどまでに勉強熱心なのかというと、理由があります。