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「ヒールだけど、私、本当は悪い人間じゃないから!」
ヒールに転向した、というよりも“ヒールにさせられた”ブル。当然、まったく覚悟なんてできてはいなかった。
「全然、プロじゃなかったですよね。『ヒールだけど、私、本当は悪い人間じゃないから!』という気持ちがダダ漏れしていて(笑)。ダダ漏れっていうか、お客さんに気づいてほしかったんですよ、あの子、悪い人なんかじゃないよねって(笑)。それじゃヒールとして認めてもらえるはずがない。まだ若手なんだから、どんどん前に出ていかなくちゃいけないのに、ヒールになったことを受け入れられていないから、常にあとずさりしていた感覚。ギリギリのところで踏み留まっていただけで前に進むどころか、ほんの少しの前すら見えていなかったですね」