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月収4万5000円→100万円超えに

「私の場合、クレーン・ユウさんが引退されて、すぐにダンプさんのパートナーに抜擢されたので、いきなり前座からメインイベントに引き上げさせられたんですよ。まだなんにもできなかったし、リングに上がったらパートナーはダンプさんだし、相手はクラッシュ。周りが全員、先輩だから、いつでも私がボコボコにやられて、控室に帰ってくると『なんだ、今日の試合は!』ってダンプさんから殴られる。こういうと体罰みたいに捉える方もいるかもしれないですけど、プロレスの試合でのミスって下手したら命に関わる事故になるから、厳しく怒られるのは当たり前だし、口で注意されただけではわからないでしょ? 私としては、ダンプさんにぶん殴られてよかったと思いますよ。怖かったし、常に追い詰められていたけど、だからこそ要領の悪い私でも成長することができた。

 ダンプさんも決して器用ではないし、本当に苦労してトップになった方じゃないですか? だから、厳しく教えられても説得力があるんですよね。『こんな私でもここまで来れたんだから、お前たちだって大丈夫だから!』って。あの世界観を作り出したダンプさんは本当にすごいと思うし、もう感謝しかないですよね。

 ギャラの面でいえば私から上の代は違ったみたいですけど、私たちの代から毎月基本給が出るようになった。1カ月5万円で、そこから寮費を引かれて4万5000円。そこに1試合いくらでギャラが出る。最初は勝ったら3000円、負けたら2000円だったかな? 試合が組まれるようになれば、なんとか月に7~8万円は行くようになるんですけど、私の場合、急にメインイベントに出るようになって。メインは高いんですよ。さらにタイトルマッチに出るとその手当も出る。ダンプさんと一緒にする芸能の仕事も多かったから、気がついたら月収が100万円を超えていたりしていた。毎日、メインに出ていると高いギャラがどんどん積み重なっていくので、そうなるんですよ。

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 ちなみに私ってあんまり全女ことを悪く言わないねって言われるんですけど、それはお金の面で嫌な思いをしていないことも大きいと思う。新人の時からずっと試合のギャラはアップしていって、一時期、まったくお客さんが入らなくなった時代にも下がらなかった。最終的にはジャッキー(佐藤)さん、長与(千種)さんに続く全女の歴代3位になったみたいですよ、ワンマッチのギャラが。さすがにその額は言えないですけど、うふふふ。

 一度もギャラが下がらないまま、私は全女からフェードアウトしてしまったので、取りっぱぐれが1円もないんですよ、だから全女に対して、お金の面ではまったく恨みつらみがない。トップの選手たちは数百万円単位で未払いがあったでしょ? 私はかなり珍しいケースだと思います」

 わずか2年で月収4万5000円から100万円超え。