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半ハゲのおかげで人生が開いた
「半ハゲになって、もう戻るところはなくなってしまった。ヒールとしてプロレス界で生きていくしかない。それまでは、お客さんに石を投げられるのが嫌で、つらくて、バスの中に逃げこんでいたけど、さっきも言ったように『こいつら全員、私のファンにしてやる』って思うようになったし、なんなら私がプロレス界を変えてやる! とすら考えられるようになった。
半ハゲにしたところに、なにか文字を書こうってアイデアを出してくれたのもダンプさんなんですよ。アイデアだけじゃなく、毎日、文字を書いてくれたのもダンプさん。最初に書いてくれたのが『極悪同盟』だったかな? そのあとは『御意見無用』とか。とにかく、その日のダンプさんの気分次第(笑)。試合前の控室で書いてくれたんですよ、マジックで、肌に直接ね。
私の性格を見抜いてダンプさんは半ハゲにしてくれたんだと思います。あそこまでされていなかったら、私はプロとしてヒールに徹することができないままだったろうし、おそらくブル中野は誕生していなかったと思います」