「とりあえず名前で一回盛り上がる」のが日常茶飯事

――小学生の時、あだ名を付けられたりしましたか。

内田 基本的には「べえた」とか「べえちゃん」って呼ばれていたんですけど、「ベジータ」とか「ベーコンレタスバーガー」って呼ばれることはありました。ベジータのこともマックのこともよく知らなかったので、それはちょっと嫌でしたね。名前がきっかけでいじめられたりすることはなかったんですけど、いじられることはありました。

 

――それでも名前を嫌になることはなかった?

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内田 名前がしっくりきていたんですよ。なんか自分の雰囲気に合っていたというか。だから名前負けを感じることもなかったし、変なあだ名をつけられたからと言って自分の名前まで嫌になることはなかったです。

――就職活動や人力舎の面接の際に、名前に触れられることは?

内田 もうそれは日常茶飯事ですね(笑)。エントリーシートでもまず最初に名前に目がいくので、とりあえず名前で一回盛り上がるみたいな。最初の会話ははほとんど名前です。

 それをわかっているので、名前についての質問は大体答えられるようにしておいて。名前で助けられた経験は多いかもしれないですね。

他の兄弟の名前を言うと「両親は何している人?」と驚かれ

――よく聞かれることはなんでしたか?

内田 圧倒的に他の兄弟の名前ですね。その度に、実はギリシャ文字が由来で長男が在波(あるは)、次女が紅甘(ぐあま)、次男が出誕(でるた)なんですよと。そうするとみなさんびっくりして次は両親は何している人なんだと、驚かれますね(笑)。

 あとは「漢字にはどんな意味があるのか」とか。「普段なんて呼ばれているの?」とか。

 

――芸人になってからこの名前でよかったと感じることはありましたか。

内田 名前をすぐ覚えてもらえることです。他の若手芸人を見ていると、名前を覚えてもらうために何度も名前を言うんですよね。お客さんにも、先輩芸人にもまずは名前を覚えてもらわないと始まらないので。でも私は生まれた時からその努力をしたことがなくて。そこはよかったなと思います。

 ただ、半数くらいの人から芸名だと思われていると思います。芸名で派手な名前つけちゃった人なんだろうなって(笑)。「本名?」って聞かれたら「そうです」って言うんですけど、自分から本名ですっていうことはないので。