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「しました。(総額は)数百万円単位です」

YouTubeで「覚醒剤 死亡」などと検索していた履歴

 そのほか、逮捕まで転々と住まいを変えた引っ越しの代金やタワーマンションの家賃なども、野崎氏のお金を当てていたという。

 一方、この公判の最重要ワードとなっているのが、野崎氏の命を奪った覚醒剤だ。須藤は、事件の約1か月半前、性的機能が衰えた野崎氏から覚醒剤の購入を依頼されたと、捜査段階では供述していなかった内容を証言。当時、YouTubeで「覚醒剤 死亡」などと検索していた履歴があることについては、こう釈明した。

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高校時代の須藤容疑者(同級生提供)

「直前に尾崎豊の動画を見ていました。『I LOVE YOU』の歌手です。覚醒剤を過剰摂取したため、路上で裸で死んだという話で、『死んじゃうんだ』と思って調べました」(須藤の法廷証言より)

 須藤の持っていたライダースジャケットなどからは覚醒剤成分が検出されているが、

「ライダースジャケットは社長が亡くなった1年後の家宅捜索で押収されました。サングラスや靴、パスポートケースも一緒に押収され、そこからも反応がありました。これらは社長が亡くなった後、社長の家に出入りするときに身に着けていたものです。社長の家で反応が出ているから、いつ(覚醒剤が)付いててもおかしくないと思います」(同前)

 この日で被告人質問を終えた須藤は、野崎氏とは金目当ての結婚だったこと、密売人から覚醒剤を入手したことを認めたうえで「殺していないし、覚醒剤も飲ませていない」と無罪を主張。野崎氏の死は、自殺または事故ではないかとしている。

須藤早貴被告の初公判の傍聴券を求めて並ぶ人たち ©時事通信社

 対して検察側は「当日、野崎氏に覚醒剤を飲ませて殺害できたのは須藤被告しかいない」と強調。総勢28人の証人尋問を実施するなどして膨大な状況証拠を積み上げてきたが、須藤がどうやって致死量の覚醒剤を野崎氏に飲ませたのかは解明できていない。

 次回18日は、検察側が論告求刑、弁護側が最終弁論を行って結審。判決は12月12日に言い渡される予定だ。

 現在配信中の「週刊文春 電子版」11月14日発売の「週刊文春」では、須藤がネットで検索していた猟奇殺人者の名前や違法薬物の種類、本人がそれらに執着した理由についても、詳しく触れている。

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