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「あの日は暑い日だったね。彼女は頭にタオルを巻いて歌っていたよ。私達はレイ子ちゃんて呼んでいたんですよ。福井のデパートで化粧品を売っているって言ってましたよ。まさか私は人を殺しているようには見えなかった。普通の良い子でしたよ」
その後の福田和子
どこか人も穏やかで、彼女の育った今治と似た所もある福井市、1997年7月27日、彼女は常連さんと、ひと時この店で過ごしたあと、午後3時半店の外で張り込んでいた警察に身柄を拘束される。
流れることを宿命づけられたかのような彼女の人生はその流れを止められた逮捕により静かに幕を閉じた。2005年3月脳梗塞で倒れた彼女は和歌山市内の病院から死出の旅に出たのだった。