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 立身出世の経歴は飲食業界でも有名で、プロフィールの特技には「豚の内臓の処理ともつ焼き」と記すほどの「もつオタク」である。ロックバンドのギターボーカルとしての活動も長く、YouTubeにもたくさん動画をアップしている。とにかくエネルギッシュなロッカーである。

とにかくオジサンの集まる店をやりたい

 しかしそんな達人がなぜ「立喰いそば でん」を始めたのだろうか。質問したところ、内田社長はすごい勢いでその想いを話し出した。要約すると以下の通りだ。

 内田社長は19歳で佐渡島から上京し、いろいろな飲食業界を経験し研鑽を積んできた。たくさんの人間との繋がりも得て飲食店としての独立を志していった。そして「もつ焼きでん」をスタートしたのが2012年。ようやくその活動が華開いた。一方で若い頃から立ち食いそば屋が大好きで、いつもおいしい店に行ってはその味を堪能していたという。つまり完全な「立ち食いそばオタク」だ。「とにかくオジサンの集まる店が好きで、もつ焼き屋を始めたのもそんなところから。立ち食いそば屋もやりたくてたまらなかった」と内田社長はまくしたてる。

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もつ焼き屋と立ち食いそば屋を両方やりたいと語る

もつ焼き屋と立ち食いそば屋を両方やりたい

 内田社長は「もつ焼きでん」を経営しながら、大好きな立ち食いそば屋を作るアイデアをずっとあたためていた。そして2020年頃に立ち上げを計画していたのだが、コロナ禍で一旦保留。そして、2024年に遂にその時が来たというわけである。それまで実食で蓄積してきた立ち食いそばのノウハウと「もつ焼きでん」の実績を合体するチャンスが来たわけである。

 内田社長によれば、そばの出汁に使っているあごは「佐渡島でとれたものを、実家ではらわたなどをとって送ってもらっている」そうだ。「ながも」も佐渡島の特産だ。メニューにある理由がやっと分かった。もちろん丸チョウは芝浦の食肉市場から仕入れた新鮮なデイゼロのもの(解体したその日のもの)を吟味して仕込んでいる。この辺りは「もつ焼きでん」のノウハウを利用したすばらしい連携だ。