海外生活を機に独学で着付けを学び、その魅力を発信するインフルエンサーの長谷川普子さん。
“58歳女性”として体や心の変化についても綴り、プライベートでは4度の結婚を経験するなど、同年代の女性を中心に熱い注目を集める長谷川さんに、着物の魅力から現在のパートナーとの関係性まで話を聞いた。(全3回の2回目/続きを読む)
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日本の女の人は皆キレイにしてる…だけど、窮屈じゃないかな
――タイと台湾で過ごした10年間の海外生活を終え、今年3月に日本に戻ってこられたそうですが、久しぶりの日本で驚いたことがいろいろあるそうですね。
長谷川普子さん(以降、長谷川) とにかく日本の女の人は皆キレイにしてますよね。その辺を歩いてる子、本当に全員、かわいい。だけど、窮屈じゃないかなって。
――「窮屈」とはどういうことでしょうか。
長谷川 私もそうだったんですけど、日本でずっと暮らしていた10年前までは、宅配便の人が来る時、すっぴんでドアを開けられなかったんですよ。
――周りに気を遣っていたんですね。
長谷川 そうそう。で、電車に乗れば、「痩身」「脱毛」「きれいになる」みたいな文字ばっかり踊っていて、コンタクトはこうだ、整形はこうだみたいな、すっごいルッキズムというか、ステレオタイプの美しさを押し付けられ過ぎてるなと、改めて感じました。
インスタでへそを出した時の反応は
――日本の生きづらさについては、海外生活の前から感じていた?
長谷川 ずっと「日本、窮屈~」って思ってましたし、海外に出てからさらに感じるようになりましたね。海外だと、でっぷり太ったおじいちゃんとおばあちゃんが水着姿でビーチにいるのは当たり前で、ほほえましい姿なんですけど、日本だとおばさんが水着着ただけで炎上するじゃないですか。
ちょっとおっぱいやお尻を出すと男性がすぐワーッと寄ってくるし、女性から敵視されることもある。「痩せてなきゃ水着は着ちゃ駄目」とか、「50代はノースリーブを着るな」とか、本当にすごいなと。
――長谷川さんのSNSへ批判的なコメントが付くこともある?
長谷川 インスタでへそを出した時に何か言われるんじゃないかと思いましたけど、ありがたいことに私のフォロワーさんはみんな素敵な人ばっかりで、ネガティブな反応はほとんどなくて。私のフォロワーさんは女性9割、男性1割なんですけど、そういうこともあって、今はインスタを大事にしています。