身に覚えのある者は戦々恐々としているのではないか。警視庁は11月26日、海外のオンラインカジノで暗号資産(仮想通貨)をつかって賭博をしたとして、賭博容疑で東京消防庁職員の男(35)ら10人を書類送検。今年9月以降に警察当局が海外オンラインカジノでの賭博容疑で検挙した人数は計57人に上る。
「客が使っていたのは『ビットカジノ』『スポーツベットアイオー』『ベラジョンカジノ』という日本語対応を売りにした人気カジノサイト。カードゲーム賭博やスポーツ賭博に暗号資産をつかって賭けていた疑いがあります。なかでも消防庁職員は1億円以上を入金していたヘビーユーザーでした」(警視庁担当記者)
「実際、昔は捜査が困難で…」
海外のオンラインカジノといえば、ドジャースの大谷翔平の元通訳、水原一平被告がどっぷりハマり、日本円にして数十億円の損失を抱えて米当局に訴追された事件が記憶に新しい。
水原の場合、問題視されたのは、大谷のカネを勝手に使ったからであり、野球界の人間として違法なスポーツ賭博に関わったからだった。
だが、そもそも日本国内では海外のオンラインカジノにアクセスして賭博を行うこと自体が犯罪となる。ただ、海外まで警察が捜査の手を伸ばすのは困難との見方から、こうしたサイトを相当数が利用しているとされる。
「実際、昔は捜査が困難で、国内の実店舗で海外オンラインカジノにつないで営業する形態のカジノしか捜査はできなかった」(警視庁OB)