内閣府政務官(沖縄北方、防災、カジノ管理委員会など)に就任した今井絵理子参院議員(41)が2期目の当選を果たした2022年の参院選を巡り、出身高校の校舎内に今井氏への投票を依頼する選挙ポスターが貼られていたことが、「週刊文春」の取材でわかった。ポスターの写真を入手した。選挙権を持つ18歳の生徒も少なくない中、教育現場で自身への投票を促すポスターが貼られていた問題は波紋を呼びそうだ。
“エッフェル姉さん”と一緒にフランス研修に参加
政治部記者の解説。
「SPEEDのメンバーだった今井氏は、同じ芸能界出身の山東昭子参院議員から誘いを受け、2016年の参院選で初当選。離婚した夫との間に儲けた息子が聴覚に障がいを持つこともあって、障がい者支援の活動などに力を入れてきた。一方で、彼女の言動はたびたび物議を醸してきました。昨年7月には自民党女性局のフランス研修に参加。『無駄な外遊ではありません』『追って活動報告します!!』と啖呵を切ったものの、松川るい参院議員が“エッフェル姉さん”と批判を浴びるような事態が続くと、SNSを一旦削除しました」
それでも、党内の人材不足もあって、今井氏は11月の内閣改造で内閣府政務官に就任した。石破茂首相は防災庁設置をライフワークにしており、臨時国会でも彼女が所管する防災分野などは重要な政策課題となる。
子どもたちの目に見えるところにポスターが
そうした中、「週刊文春」が入手したのは、今井氏が2期目の当選を果たした2022年7月の参院選直前に撮られた写真だ。彼女のアップとともに、
〈比例区の投票用紙(2枚目)には、このように個人名で今井絵理子と書いて投票してください〉
などと記されている。この選挙ポスターが貼られていたのは、今井氏の母校の校舎内だった。同校の理事長は初当選の頃から、今井氏の後援会長も務めている人物だ。
「職員室の中や職員室の外の廊下など、常に子どもたちの目に見えるところにこのポスターが貼られていました」(学校関係者)
「今日の私があるのは理事長先生のおかげ」
学校の理事長に見解を尋ねたが、秘書を通じて「忙しい」と返答するのみだった。
今井氏に見解を尋ねると、以下のように書面で回答した。
「ご質問にある事実についてはまったく存じませんが、母校の理事長先生は、親元を離れ東京で生活をする幼い私たちメンバーを温かくお守りいただき、教育していただいた恩人であり、今日の私があるのは理事長先生のおかげであると感謝しております」
現在配信中の「週刊文春 電子版」では、今井氏の“スピード身体検査”を実施。校舎内に貼られた選挙ポスターに関する更なる証言のほか、オフ会や感謝祭を通じたアイドルのような資金集め、NHKから国民を守る党の立花孝志党首を持ち上げる“内縁夫”との関係、さらに今井氏から届いた様々な問題に対する回答などについて詳しく報じている。
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