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遠藤が「日本代表でスタメンを張るには海外でやらなきゃ」と…

 16年に湘南ベルマーレから浦和レッズへ移籍し、同年のリオ五輪に出場した遠藤は、18年のワールドカップ・ロシア大会の日本代表に選ばれます。しかし、本大会では出場なしに終わりました。

 僕自身、10年のワールドカップ・南アフリカ大会のメンバーに選ばれ、ラウンド16のパラグアイ戦に途中出場しました。ワールドカップでのプレータイムは限られたものでしたが、ピッチに立たないと感じられないものがありました。ベスト16入りを果たしたチームで、遠藤は人知れず悔しさを噛み締めたに違いありません。

中村憲剛 ©文藝春秋

 ワールドカップ・ロシア大会後の18年夏にベルギー1部のシントトロイデンへ移籍した遠藤は、翌19年にブンデスリーガ2部のシュツットガルトへステップアップしました。チームの1部昇格に貢献し、キャプテンを任されるほどの信頼を集めていきます。自らのキャリアについて、22年4月に取材でこう答えています。

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「ワールドカップ・ロシア大会で悔しい思いをして、日本代表でスタメンを張るには海外でやらなきゃと思った。その当時はボランチではなかなか試合に出ていなくて、遠藤航のポジションはどこなんだ、みたいなところもあって。そこからベルギーへ行って、ボランチで試合に出たい思いがあったなかでポジションをつかんで、いまこうやってシュツットガルトでやっているのは、成長できた4年間だったと思う」

 その時々に感じた悔しさを、成長への糧としてキャリアアップを果たしていく。プレミアリーグの名門リバプールの一員となった彼もまた、挫折を繰り返しながら成長していったことが分かります。

 最終的に成功している人はすべてがうまくいっているように見えますが、そんなわけはありません。大なり小なり挫折があるのです。勝ち続けることはありません。

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