家族も無反応というか、すでに交流がなかったの。ヮタクシが家に帰る頃には親が仕事に行く時間で、家を出る夕方はまだ親が帰ってきていない時間だったから、顔を合わせることもない。1ヶ月帰らなかった後に親の顔を見たのは、補導されて警察に親が呼ばれた時だったわ。会話もなかったのよ。親は夜中に呼び出されるから怒ってるし。だから、グレてからの親との思い出はあんまりないの。
親に言われせれば、何を言っても仕方ないっていうか、本当にそのうち痛い目を見るよっていう感じだった。だから、補導されて車で迎えに来てもらった帰り道、本当は警察署から自宅に真っすぐ帰らないとダメなのに、友達の家の前で降ろしてもらったりしてたわね。
その時、「行きたいなら行けばいいし、帰りたいなら帰ればいい。でも、自分がしたことはいつか全部自分に返ってくるよ」って親に言われたわ。やっぱり「自己責任」なのよ。親はヮタクシを無理やり連れて帰ることはなかったの。好きにしていいけど、自分の責任だよっていうのは言われてた。それでヮタクシ、自業自得っていうことを覚えたし、今もその考えが生きてるのよ。
英語だけは勉強しておけばよかった
親からは唯一「勉強だけはしておいた方がいい」って言われていたけれど、「もうわかったわかった、大丈夫。気が乗ったらね」みたいな返事をして無視してたのよね。
ヮタクシって今も変わらないんだけど、「人生どうにかなる」ってずっと思っていて、実際勉強しなくても生きていけるって思っていたの。ときには根拠のない自信って大事なんだけど、その時は本当に何の根拠もなく「勉強なんていらない」って思っていたのよ。大人になって数学とか理科なんて全然使わないでしょう。今使うのって、コミュニケーションを取るための国語ぐらいじゃない? だから勉強しなくてよかったかなと思ってたんだけどね、正直問題(笑)。
勉強しなくても実際ここまで生きてきたけど、唯一後悔していることがあるの。
ヮタクシが受験した中高一貫校は英語に特化していて、国際交流も盛んだったんだけど、英語の授業に外国人の先生も来てたから、授業中も一切日本語禁止!みたいな。それなのにその時間、ヮタクシは学校のベランダでタバコを吸ってたの。授業なんかよりセッター(=セブンスター)が格好いいと思っていたのよ(笑)。
今となっては、海外に行きまくるために英語が必要だから、たくさんお金を払って勉強しているのよ。あの時は自分でお金を払わずとも勉強できる環境だったのに!
グレてからは、やりたい放題だった
前に書いたけど、隣のクラスだった仲良しのSくんは、ヮタクシより先にグレちゃってたのね。学校も退学して、地元の公立に戻っていたの。彼が学校退学になる前からヮタクシとは仲良かったけど、退学してからは、いっそう彼の家でたむろすることが多くなったのよ。
グレたSくんとつるむ間も、ヮタクシをいじめてた奴らを見返したいって気持ちはずっとあったの。学校にはほとんど行かなくなったけど、ちょこちょこ学校に行ってあいつらを全員怯えさせたいって思ってた。だからヮタクシがド金髪にして私服で学校に行って、びっくりしてた生徒たちを見て、心の中で「ざまぁみろ」って思ったわ。