学生が「『NARUTO』が好きです」と答えると、陛下は、「私は『NARUHITO』(徳仁)です」と即座に応えられて、その場は笑顔に包まれた。
皇后雅子さまも海外で生活なさったご経験が長く、いつもユーモアを大切にするご家庭で育った。雅子さまの祖母の江頭寿々子さんは生前、「たとえ外では大変なことや疲れることがあったとしても、家に帰ってからは家族の前で明るくしていようという優しさがユーモアの中にあったと思いますよ」と語っていた。
両陛下のユーモアにあふれた温かい会話の中で育った愛子さま。
成年会見の中でも記者に長所を聞かれた時には、「長所は、自分ではなかなか気付きにくいものでございますけれども、事前にこのご質問をいただいたのでじっくりと考えてみまして、強いて申し上げるなら、『どこでも寝られるところ』でしょうか。以前、栃木県にある那須の御用邸に行き、その着いた晩に、縁側にあるソファーで寝てしまい、そのまま翌朝を迎えた、なんてこともございました」と語った。
事前に会見内容は両陛下も確認されているが、公開することはもちろんのこと、以前から愛子さまのそんなのびのびとしたところを“長所”として捉えて会話なさっている両陛下の温かさも伝わってくるようだった。
また、昨年5月、天皇ご一家が天皇陛下の即位5年と両陛下の結婚30年を記念した特別展を鑑賞されたときのこと。関係者らとの懇談会で、展示された雅子さまの婚約時の黄色いワンピースが話題になった。愛子さまは、陛下のプロポーズの言葉が印象的だったという関係者の言葉を聞いて、陛下にすかさず「再現してみて、再現」と笑顔で催促。陛下は照れたご様子だった。
「人見知り」を克服して
愛子さまは成年会見の中で、ご自分の短所については、こう語られている。
「『少しマイペースな部分があるところ』だと自覚しております。また、小さい頃から人見知りもところがございますので、これから頑張って克服することができれば、と思います」