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「計画立て」のつまずきには「映像化」でリハーサル!

 実行機能の4段階のプロセスを考えてみると計画立てがいかに高度な作業かおわかりいただけるでしょう。どこかでつまずいてしまうのは仕方ないけれど、「どこでつまずいたのかな?」と認識できれば改善策もみつかりやすくなります。

 ユキノさんは着替えながら天気予報を検索、雨予報だと雨用の服に着替え直す、バスに乗ってから「あー、この間の旅行のお土産、持ってきたらよかった」と気づく、駅に到着して初めて「駅ビルの百貨店の会員カードを持ってきたらよかった」と後悔。こんなふうに、すべて後手後手になってしまいます。

 いつもつまずくプロセスはどこかを洗い出したら、待ち合わせ場所に到着するまでの計画を立てていきます。コツとしては、明日の自分の行動を具体的に想像して頭の中で映像化することが非常におすすめです。すると、計画の内容や段取りが具体的に見えてきてイメージトレーニングやリハーサルの効果を果たしてくれるので、本番での準備がスムーズに進みます。

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 ユキノさんはこの方法によって、友達とランチする日の前夜に天気を調べ、雨であることを確認しました。それを踏まえて、まず防水加工のある靴を選び、次にそれに合う服を決定しました。また、駅まで乗るバスが雨の日には遅れがちになると思い出し、早めに到着する経路を検索しました。さらに、友達がいつも手作りクッキーをくれることを思い出し、旅行のお土産を持参することにしました。また、帰りに駅前のデパートで、ついでに買い物をするために会員カードを財布に入れました。

©︎AFLO

 このように、映像で明日の状況を具体的に思い浮かべることで、計画を立て、効率よく準備を進めることができます。この方法を実践することで、ユキノさんは前もって計画を立てるスキルを身につけ、準備が効率的に行えるようになりました。結果として、忘れ物も遅刻することもなくなり、時間にも気持ちにも余裕を持って行動できるようになったのです。

 友達はこうしたユキノさんの変化を喜んでくれて、さらに仲良くなれました。計画を立てるとき、天気や服装、経路、持ち物、会う場所、友達と話す様子や話題など具体的なシチュエーションを頭の中で映像化してリハーサルすることが重要です。