1ページ目から読む
3/3ページ目
結果が奮わず、悲惨なケースも
――逆に、悲惨なケースもあるのではないでしょうか。
松尾 もちろんです。当交流会に入会したある会員は、高校生当時から特定の分野での研究成果が認められた才能の持ち主でしたが、志望大学への進学に失敗し、当サークルに入会してきました。ただ、数回のチャレンジをしたものの、結果は振るわず。
くわえて、ご家庭の方針も「●●大学以外は大学ではない」という厳しいものだったそうで、結果的に精神を病んでしまい、自ら生涯を終えてしまったのです。
――最後に「仮面浪人・再受験交流会」創設者としての目標についてお聞かせください。
松尾 当交流会から合格を勝ち取るのは、仮面浪人3割、再受験1割くらいの比率です。私は合格者の素晴らしい努力を心から称賛します。誰もが合格を目指して受験するなかで、合格を勝ち取るのは本当に難しいと思います。人生の次のステージで頑張ってもらいたいです。
一方で、合格すること以上に、不合格だったあとの人生も充実したものにするためにどうすればいいかをよく考えます。自分自身も、もとは立身出世のために東大を目指し、仮面浪人をしてでも東大へ行こうと考えていましたが、現在は価値観が変わりましたし、当交流会で縁があった会員のすべての人が、学歴だけにとらわれない納得のいく人生を送れればいいなと心から思っています。